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馬上槍試合(Turnier)

 英語ではトーナメントと言う。
 トーナメントと言うと,一般にスポーツの勝ち抜き戦形式(それは本来ノックアウト形式と言う)を思い浮かべるかもしれない。しかし本来のトーナメントとは馬上槍試合のことであるので,どういうものかしっかり認識しておいて欲しい。これなくして騎士は語れない。

 基本的にキリスト教徒間での戦争が禁じられており,戦争があってこそ活躍できる武人達は鬱憤が溜まっていた。それゆえその憂さ晴らしに始まったのがスポーツとしての戦争である。平和な時代,日本の武人たちは精神修養として武道を発展させていったのだが,西洋では戦争の延長としてのスポーツとなった。(だから,スポーツで賭けをするのは何の不思議も無い。勝てば身の代金を請求することだって出来たのだから。)

 初めのころは実戦さながらの団体戦。武具も実戦で用いられるものが使用された。
 模擬試合とは言え,実戦さながらにして行われたので,死亡者も非常に多く出た。一度に1000人もの死亡者を出すことさえあったと言う。実践と違うことは,予め試合の日時が決められており,定時には終わったということぐらいだろうか。

 教会から禁止令が出ようが,死亡者が何人出ようが,
 騎士たちだけでなく王や諸侯たちもこの大会を好み,熱狂した。
 騎士の晴舞台でもあり,相手から身の代金を請求できる場でもあるからだ。
 それに,活躍できれば愛しの貴婦人からの寵愛も得られ,出来なければ100年の恋も一瞬にして冷める。

 一口にトーナメントと言っても,団体戦であるメレ,ブーフルト,トゥルネイがあり,個人戦のジョスト(独語だとシュテッヒェン:Stechen)がある。初期のころは団体戦が多く,後に個人戦のジョストが主流になった。

 死亡者が余りにも多いので危険な団体戦は次第に行われなくなり,比較的安全な一騎打ちのジョストが主流になっていった。一般にトーナメントと言うと,後期のジョストを指すことが多いようだ。死亡者があまりにも出ては困るので,次第に試合ルールも決まっていき,トーナメント専用の武具も発達していった。

 ジョストとは甲冑を着て盾と槍を持ち,お互いに馬に乗って全力でぶつかり合うのである。槍を持って全力で前面からぶつかり合うので,防具は左右非対称で突かれる部分が分厚く,兜の視界は実戦用のものよりはるかに悪く頑丈になっている。(ジョスト用の武具は見ただけでそれと分かりますね。)

 決着が付かなかった場合は,馬から下りて剣で戦ったりしたらしい。

 ルールや武具が発達して安全になっていったとは言え,重い武具を付けて落馬すれば起き上がれず,槍の突きどころが悪ければやはり死の危険性だって充分にあるものである。

 フランス国王アンリ2世がトーナメントの傷が元で死亡したのは,有名な話。

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