簡単に言えば軍事的機能を持った城。多くは山城(Hohenburg)であったり,水城(Wasserburg)であった。城砦。
構成要素は時代と立地条件にも寄る。最小単位はベルクフリート。環状城壁,跳ね橋,歩廊,矢狭間,堀,落し格子,殺人孔,胸壁,城門,右螺旋階段等。
ドイツでは10世紀前半から建設が目立ち始め,1300年頃最盛期を迎える。ドイツ全土で,1万とも2万5千あったとも言われているが,実際にどれだけの城があったかは定かではない。
イギリスやフランスのように集権が相対的に進んでおらず,貴族豪族達が常に緊張関係にあり,戦闘も避けられない状態であったことから,おびただしい数のブルクが存在することとなった。(ドイツの場合,規模的に城と言うより御家人屋敷と言う言葉が合うかも。^^;)
15世紀になると火器が発達し,そのためブルクは軍事的機能を喪失し,あまり造られなくなった。そして時代はシュロスの時代へと移る。
この城のイメージと言えば,バリバリの中世の荒々しい騎士達。訪れる時は一騎士の気分になって,どうやって城を攻めるかまたは守るかを考えながら訪れると,きっと楽しいでしょう。
ここでは近世の華やかな
ドレスを着たお姫様はまだ存在しません(勘違いしている人,とても多いみたいで)。
近世以降に多数出現する世俗君候の居城で軍事的機能は持たない。城は城でも,城主がいくつもの城を転々と移動することはなくなり,固定した行政機関としての役割が大きくなったもの。17世紀になって都市内に居住するようになってから建てられるようになった。
華やかな宮廷生活をイメージできるけど…。
城の見学は,
殆どの場合ガイドツアーに参加するという形になります。
城の内部はフラッシュ無しでの撮影を許可しているところとしていないところがあります。撮影を許可しているところでも,
個人利用に限りO.K.のところが殆どなので,個人利用の範疇を超えてしまう
Web上には載せられません。
(たくさん内部の写真も撮っているけど,そんな訳でそういうところは載せてません。
昔は知らずに載せてたけど(^-^;))
日本の城の場合は,調度品類は全て博物館に収められてそちらで見学。城の中に調度品類は殆ど無いかガラスケースの中に入っているという場合が殆どです。そして内部は自由見学。
ヨーロッパの場合,城の調度品はすべてそのまま部屋の中に置かれています。小物類はガラスケースの中に入っているということもありますが,当時の生活をかなり想像できる仕組みになっています。
そして殆どの城の内部見学はガイドツアー。見学者が勝手なことをしてものを壊さないように監視するという役割があると同時に,歴史等の説明,見学者からの質問に対する返答等,城に関する全てのことを説明する役目があります。
日本の城は自分の興味を持った部分は時間をかけて見れ,そうでない所は飛ばせるという融通が利くという反面,歴史の説明をしてくれる人はおらず,調度品は全て城の外。(日本人って,触って確認をするのが好きだから,すべてガラスケースの中に入れざるを得ないのかもね。)
ヨーロッパの城は,ガイドツアーの為時間的融通が利かない反面,歴史等の説明が聞ける(但し,言葉が分かってのことですが...)。見学者の少ないマイナーな城は,ガイドさんがものすごくフレンドリーで楽しいです。
人それぞれの好みに寄りますので,どちらのシステムが良いとは言えません。
(言葉がわからないからといって,せっかくのガイドツアーに参加しなかった場合,城を見たとはいえんよな。やっぱり中に入れる城なら,中と外を見て始めて見たと言えるよな。
ブツブツ)
超メジャーな所以外はたいて夏季のみの開館となります。
冬休みにドイツの城巡りをしようなんてことは考えないでください。選択肢は非常に少なくなります。(注:日本にいる人が考えるメジャー・マイナーと,ドイツにいる人にとってのメジャー・マイナーは大きくずれます。)